ページタイトル-9.自分でつくろう2外食や外で売っているお弁当は、どんな材料が使われているかわからない。「有機で」「国産の材料を」「皮をむかずに」調理して、などとさまざまな条件を満たすためには、やはり自分でつくるのが一番だ。
添加物が防げる
また加工食品や、外で売っているお弁当などには、多くの場合大量の添加物が使われている。添加物ひとつひとつの安全性は確認されているとは言っても、それらが人間の体内で出会ったときにどうなるか、確かめた人はいないんだ。何百種類もの添加物の組み合わせは天文学的な数字になるため、そんな実験は不可能だからね。
また、どんな化学物質も、それを排泄するために、必ず肝臓や腎臓に負担をかける。さらに、添加物の中には必要なミネラルの吸収を阻害するものもあるのが問題だ。
ビタミン・ミネラルが抜けている外食
お弁当でもレストランでもパック入りの「水煮野菜」を材料に調理している場合が多い。水煮野菜はきれいに見せるために煮汁が透明になるまで何度も水を替えて煮ているので、ビタミンやミネラルがほとんど抜けてしまっている。だから、にんじん何グラムで何ミリグラムの栄養素が摂れるはず、などと思っても、計算どおりの栄養を摂ることは期待できない。

水煮野菜

透明な煮汁は栄養がすっかり抜けてしまっている証拠。市販のお弁当やチェーンのレストランなどではこうした材料が使われている

心の病もビタミン・ミネラル不足から
ビタミン・ミネラル不足は体調不良を引き起こすばかりでなく、心の病をも引き起こす。統合失調症患者にビタミン剤を与えただけで治ってしまったり、自閉症児にミネラル補給をしたところ、症状が大幅に改善された例も報告されている。長野県のある中学では生徒が非常に荒れていて、ガラス窓は生徒によって割られ、校内はたばこの吸い殻だらけ、バイクで廊下をぶっ飛ばす生徒もいれば、毎日のように警察に補導される生徒もいる、というような惨状だったが、校長先生の考えで、ビタミン・ミネラル豊富な給食を出すようにしたところ、生徒の素行がよくなり、校内もきれいになり、生徒の成績もぐんぐんあがった、という話だ。
大人も子どもすぐキレるという昨今の傾向や、うつ病の増加、統合失調症の増加、ADHDや発達障害など子どもの心の病気の増加などは、すべてビタミン・ミネラル不足と深い関係がある。
野菜やお米のビタミン・ミネラルを丸ごと摂りこむためにも、自炊が一番。もっともっと自炊をしよう。そんなに何種類ものおかずを並べなくても構わない。一汁一菜でもいいんだ。気軽に行こう。
〇朝ご飯は
ご飯と、野菜たっぷりのお味噌汁に、納豆。これだけでも栄養バランスの取れた立派な朝ご飯だ。このくらいなら作れそう、じゃないかい?
〇昼ご飯は手づくりのお弁当を
晩御飯のおかずを多めにつくり、それを翌日のお弁当のおかずに入れれば、お弁当づくりも簡単。その場合はご飯は朝炊くといいだろう。
〇味噌汁のだしは本物を
味噌汁のだしは、必ず天然のものを使うようにしよう。昆布、煮干し、かつおぶし、しいたけなど。そのほうがおいしいだけでなく、現代人に不足しがちなミネラルを補ってくれるからだ。
昆布は水1カップにつき2g~3g程度、煮干しは水1カップにつき1匹を、一晩水に浸すだけで簡単にだしが取れる。しいたけも大1個、または小2~3個を1カップの水に一晩浸すだけでOK。それで臭みを感じる人はしばらく煮立たせて臭みを飛ばせばいい。
〇常備菜を
きんぴらや、ひじき蓮根など、ちょっと手間のかかる、ヘルシーなおかずは週末にまとめて作り、冷蔵庫に入れておこう。少し濃いめの味付けにすればたいてい1週間はもつ。少しずつ食べたり、お弁当に入れたりすると便利だ。
〇ホームパーティーを
パーティーや飲み会をもっと気軽に家で開こう。自分で全部料理するのが大変だと思ったら、持ち寄りパーティーにすればいい。「おいしい!どうやって作るの!?」と会話も弾むよ。

次ページへ⇒